「マイナンバーカードを作ったけど、結局何に使えるのかよく分からない」「健康保険証として使えると聞いたけど、どうやるの?」——マイナンバーカードについて、こうした疑問を持っている方はまだ多いです。
実はマイナンバーカードは、今後の行政手続きやビジネスの仕組みを大きく変える可能性を持っています。この記事では、マイナンバーカードで何ができるようになるのかを整理しながら、その裏側にあるシステムの仕組みと、中小企業への影響についても解説します。
マイナンバーカードでできること——現在と近未来
マイナンバーカードは、すでに様々な場面で使えるようになっています。また、今後さらに使える範囲が広がる予定です。
①本人確認書類として使う
最も基本的な使い方です。運転免許証と同様に、銀行口座の開設・携帯電話の契約・各種手続きの際の本人確認に使えます。顔写真付きの公的身分証明書として、幅広い場面で利用できます。
②マイナポータルで行政手続きをオンライン化
マイナポータルは、政府が運営するオンライン行政サービスです。マイナンバーカードを使ってログインすることで、住民票の写しの取得、税金・社会保険の手続き、各種申請・届出——こうした手続きをオンラインで完結できます。「役所に行かなくていい」という体験が、マイナンバーカードによって実現しつつあります。
③マイナ保険証——健康保険証として使う
2024年12月に従来の健康保険証が廃止され、マイナンバーカードが健康保険証として機能するマイナ保険証への移行が進んでいます。病院の窓口にある専用端末にカードをかざすだけで、保険資格の確認が完了します。
従来の保険証との大きな違いは、過去の薬の処方履歴や健康診断の結果を医療機関と共有できる点です。「どんな薬を飲んでいるか」「最近の検診結果はどうか」という情報が医師と自動で共有されるため、より適切な診療が受けられるようになります。
④コンビニで住民票などを取得できる
マイナンバーカードを使って、全国のコンビニのマルチコピー機から住民票・印鑑証明・戸籍謄本などを取得できます。役所の窓口が閉まっている休日や夜間でも取得できるため、利便性が大きく向上しています。
⑤今後広がる予定の活用領域
運転免許証との一体化、在留カードとの統合、銀行口座との連携——こうした機能拡張が予定されており、マイナンバーカード一枚で管理できる情報・手続きの範囲は今後さらに広がる見通しです。
マイナンバーカードを支えているシステムの仕組み
マイナンバーカードがこれだけ多くの機能を持てるのは、カードそのものよりも、背後で動いている複数のシステムが連携しているからです。
カードの中には、ICチップが内蔵されています。このICチップには「電子証明書」と呼ばれるデータが入っており、「このカードを持っている人が本人である」ことを電子的に証明する機能を持っています。
コンビニや病院でカードをかざしたとき、端末がICチップの電子証明書を読み取り、国のシステムに問い合わせて「本物のカードか」「有効期限は切れていないか」を確認します。この確認が一瞬で完了するため、スムーズな手続きが実現しています。
また、マイナポータルのログインには「公開鍵暗号方式」というセキュリティ技術が使われています。カードのICチップの中にしか存在しない「秘密鍵」を使って本人確認を行うため、パスワードだけの認証よりはるかに安全性が高い仕組みになっています。
中小企業への影響——無関係ではない3つの理由
「マイナンバーカードは個人の話で、会社には関係ない」と思っている経営者もいますが、実はそうではありません。中小企業にも直接影響する部分があります。
影響1:従業員の保険証管理が変わる
健康保険証がマイナ保険証に移行したことで、企業の総務・人事担当者の業務にも変化が生じています。従来は入退社の際に保険証を発行・回収していましたが、マイナ保険証では「資格情報のお知らせ」という書類の管理に変わります。この変更に対応するため、社内の手続きフローを見直す必要が出てきます。
影響2:電子申請・手続きのデジタル化が加速する
マイナンバーカードを活用した電子申請の普及により、行政手続きのオンライン化が加速しています。社会保険の手続き、雇用保険の申請、税務申告——こうした手続きが電子化されることで、今まで紙で行っていた作業がデジタルに移行していきます。この流れに乗り遅れると、手続きが複雑になるリスクもあります。
影響3:本人確認が必要なサービスのシステム対応
金融機関・不動産・士業など、本人確認が必要なサービスを提供している中小企業にとって、マイナンバーカードを使ったオンライン本人確認(eKYC)への対応が求められるようになっています。
eKYCとは、マイナンバーカードのICチップを読み取ることで、対面なしでオンライン上で本人確認を完了させる仕組みです。銀行口座の開設、ローンの申し込み、不動産の契約——こうした手続きがオンラインで完結できるようになるため、サービスを提供する側のシステムもこれに対応する必要が生じています。
マイナンバーカードの普及が示す「社会のデジタル化の方向性」
マイナンバーカードの活用範囲が広がっていることは、社会全体が「デジタルで本人確認・手続きを完結する方向」に向かっていることを示しています。
この流れの中で、自社のサービスや業務がどう変わるべきかを考えることは、経営者にとって避けられない課題です。紙の申請書・対面での手続き・手作業での管理——こうした従来のやり方を続けることが、いずれ競合との差になる可能性があります。
「マイナンバーカードを使ったオンライン本人確認に対応したい」「行政手続きのデジタル化に合わせて社内システムを見直したい」「顧客がオンラインで手続きを完結できる仕組みを作りたい」——こうした課題は、いずれもシステム開発によって解決できます。
まとめ:マイナンバーカードは「デジタル社会の入口」
マイナンバーカードは、単なる身分証明書ではありません。行政・医療・金融・ビジネスが一つのデジタルIDでつながっていく社会の入口です。この変化は今後も加速していくことが予想されます。
「社会のデジタル化に合わせて自社の仕組みを変えたい」「具体的に何をどう変えればいいか分からない」という段階からでも、シスナビでは丁寧にヒアリングを行い、自社に合った改善策をご提案しています。まずはお気軽にご相談ください。